ベッドタウンにおける買い物弱者の特徴とは
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概要

  • 20年後のベッドタウン、ニュータウンに待ち受ける課題
  • コミュニティが形成されていない地域で過疎化が起こるとき
  • 工場跡地の再開発成功の事例

ベッドタウンにおける買い物弱者問題とは

大都市への通勤者が居住する近隣のベッドタウンの団地は、鉄道などの交通機関や各種インフラが整備されて高度成長期に大きく発展してきました。しかし、高齢化が進むとともに最初の居住者の子供世代が地域を離れ、人口動態が変化すると買い物弱者が発生するようになっています。

 

ベッドタウンで買い物弱者が発生する要因

こうしたベッドタウンの団地など集合住宅地域における買い物弱者の特徴として、1950〜1960年代にかけていっせいに入居した同じような年収層の同世代が集まって暮らしている点が挙げられます。例えば、首都圏の場合、埼玉・千葉・神奈川の人口が高度生長期に急増しましたが、こうした勤労者と家族の多くがベッドタウンに集住しているのです。

こうして同世代が居住する地域では、高度成長期から半世紀が経つと急速に高齢化が進みました。例えば、埼玉県志木市の場合、高齢化率は約20%となり、埼玉県上尾市では平成27(2015)年から平成47(2035)年にかけての20年間で高齢化率は25%から32%へ上がるなど、大都市近郊のベッドタウンの高齢化率は3割に達すると予測されています。

もともと高度成長期に団地へ集住した世代は、地域に根ざした人間関係を作る機会も時間も少なく、地方出身者が多かったため、近所付き合いを避ける傾向にあったことが指摘され、結果としてコミュニティが希薄になっています。また、新興住宅地の多くは従来、あまり近隣住人が居住しなかった坂の上などに造成されることも多く、高齢化が進むとともに移動が困難な立地でした。

図1:各地域類型における買物弱者問題の発生要因と今後の展望:ベッドタウン(例:埼玉県上尾市)今後の展望(1)

出典:平成26年度商取引適正化・製品安全に係る事業(買物弱者・フードデザート問題等の現状及び今後の対策のあり方に関する調査):経済産業省

買い物弱者が発生する要因として、買い物意欲の低下や食事と栄養などへの無関心、店舗自体の減少と店舗へのアクセスの困難さなどが上げられます。

高齢化が進行し、最初の居住者の子供世代が地域を離れると、団地などの中にあった食料品を含む日用品などをそろえた商店街が少なくなります。また、大規模店も地域から撤退するとともに車移動を前提にした場所に作られるなど、アクセスの悪化といった環境変化も買い物弱者を発生させる要因になっています。

こうしたベッドタウンの買い物弱者問題は、首都圏に限ったことではありません。

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